車を壁や駐車場でぶつけたときの対応。車の修理やお詫びの仕方について
車を運転しているとき、安全に十分気を付けて運転していると思いますが、ふとした瞬間事故を起こし、ぶつけてしまうこともあります。
例えば、駐車場から出るときに、隣の車にぶつけてしまったり、わき見運転をしてしまい、住宅の壁などにぶつけてしまった場合、慌ててしまうと思います。
相手に怪我がない事故でも車を他の人の家の壁や、車などにぶつけた場合物損事故となります。
本記事では物損事故を起こしてしまったときの対応について説明します。
もし車を壁や駐車場の車にぶつけてしまったら
車を運転していて、事故を起こしてしまうと、どうしてもパニックになりがちです。
車をぶつけてしまった場合には、冷静になり、深呼吸をしてけが人がいないかなど、確認して以下のように慌てず対応してください。
車をぶつけてしまった場合ときの対応
- 車をぶつけてしまった場合にはパニックになってしまいますが、深呼吸をして、冷静になりましょう。
- ケガ人がいないか、自分にケガがないかも確認してください。もし、ケガがあった場合にはすぐに119番で救急車を呼んでください。
- 車の周囲の安全を確認し、邪魔なところに停車していたら、安全な場所に移動してください。移動できない場合には、三角表示板または、発炎筒で後続車などの周りの車に事故がわかるように知らせます。高速道路など危険な場合には安全を確認し、車から降りて、安全帯に移動してください。
- 事故の大小、単独事故にかかわらず、事故を起こしてしまった場合には必ず、警察に連絡をしてください。警察を呼んで、事故の届け出を行ってください。
- 時間があれば、自動車保険会社にも連絡をし、指示にしたがってください。レッカー車などが必要な場合には手配してもらえます。
- 他の車にぶつけたときは、相手の運転手と連絡先を交換して、車の破損具合を確認します。必要があれば、撮影を行っておくとよいでしょう。ぶつけてしまった場合には謝罪も忘れずにおこなってください。
- 他人家の塀などにぶつけてしまった場合は、住人の人に壁にぶつけてしまったことを知らせ、丁寧にお詫びを行ってください。事故による破損状況を確認し、合意の上で破損個所の写真撮影をしておくとよいでしょう。
- もし、事故の目撃者がいる場合にはその方の連絡先も確認しておいた方がよいです。
物損事故の時の注意事項
車を壁や塀にこすったり、ぶつけたりしてしまった場合には物損事故になります。
物損事故を起こしてしまった場合などには以下の内容に注意して対応しましょう。
事故の大小にかかわらず警察へ通報する事
車でぶつけてしまった場合には、人身事故でも物損事故にかかわらず警察への通報は道路交通法第72条の義務で定められています。
全国警察署一覧 | 警察署、交番の所在地一覧 (police-map.com)
他人の車や、家の壁や塀、その他、ガードレールや電柱などにぶつけてしまった場合でも、必ず警察へ通報をしてください。
もし警察への通報を怠った場合には「報告義務違反」として
3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金に科せられます。(道路交通法 第119条1項10号)
警察への報告もせず、危険を除去する義務を怠ったり、走り去ったりすると、「危険防止措置義務違反」として
1年以下の懲役または10万円以下の罰金に科せられます。(道路交通法117条の5)
さらに「安全運転義務違反」の2点と、「危険防止措置義務違反」の5点で合計7点の違反点数が加算されて、少なくとも最低30日間は免許停止処分となります。
また、自動車保険を使用するためには、警察に届けて事故証明書を発行してもらう必要があります。事故を起こした場合には、小さな事故でも警察には通報するようにしてください。
事故の状況の記録をしておく
車をぶつけた箇所やぶつけてしまった、相手の車や他人の家、塀などの状況を携帯のカメラなどがあれば撮影しておいてください。
その場合、相手の車や他人の家の場合には同意の上撮影をするようにしてください。
もし、ドライブレコーダーなどがあれば、その時のデータは保存しておいてください。
ドライブレコーダーは数日間のデータは保存されていますが、容量がオーバーしてしまうと上書きされてしまいますので、SDカードなど早めに抜いて、データを上書きされないように対応しておきましょう。
相手の連絡先を確認しておく
他人の車にぶつけた場合は、事故相手の運転手とお互いに免許証で氏名、住所などを確認し、電話番号を交換します。そして、自動車保険会社に連絡をします。
もし、人の家の壁や塀にぶつけてしまった場合は、身分証として、自分の免許証を提示して、お詫びし、自動車保険会社から修理などの連絡があることを伝えましょう。
駐車場などで他人の車にぶつけてしまった場合や住宅の壁や、塀にぶつけた場合に相手がいない場合もあります。その場合は、絶対に逃げてはいけません。当て逃げとなり、さらに罪が重くなります。
もし、相手が不在の場合には警察官が到着してから、警察の指示に従って対応してください。
被害者にはお詫びをする
事故を起こしてしまった場合、通常の事故であれば、どちらが、何割悪いのか、数値で何対、何という形で出すのですが、駐車場など相手の車が停車中にぶつけたときや、住宅の壁や塀にぶつけた場合もあります。
自分の不注意で車を壁や駐車場の車にぶつけてしまった場合には、すぐにお詫びをしましょう。ぶつけられた方は気が立っていることもあるので、お詫びは肝心です。
誠意をもって対応することが大切です。
ぶつけてしまった後は、基本的に保険会社が事故の対応やお詫びなどを行ってくれます。
個人的に菓子折りなどでお詫びしに行く場合もありますが、最近ではほとんど、保険会社の対応のみになります。
自動車保険会社に連絡する
自動車保険を使用するかにかかわらず、事故を起こしてしまった場合には、自動車保険会社に連絡をしましょう。
車でぶつけてしまった場合に使用できる自動車保険
例えば、駐車場でドアを開けた際、隣の車にぶつけてしまった場合や住宅の外壁に車でこすってしまった場合などは任意の自動車保険で、相手の車や住宅の外壁の傷を修理することができます。
基本的には自動車に乗っているかたのほとんどの方は自動車保険に入っているかと思います。
車を所有する場合に自賠責保険に強制的に加入しているかと思いますが、こちらは対人賠償のみとなるため、相手の車や物の修理としては対象外となります。
車両保険を利用する際の注意点
車両保険は自損事故でも保険金を受け取ることが出来ますが、翌年度の等級が下がってしまい、事故有係数適用期間が適用されるため、翌年度から、数年間自動車保険料が高くなります。
そのため、自動車保険の値上がり分のことを考えて使用することがよいでしょう。
例えば、多少の傷の修理であれば、数万円で修理できることがあります。
数万円で修理できる程度の傷であれば、車両保険の値上がり分を考えると、車両保険を使用するよりも、実費で修理した方がお得になる場合が多いです。
保険会社と相談の上、車両保険を使用するか、しないかの判断をすることをおすすめします。
けが人がいない、物損事故でも警察への届け出す理由
駐車場で隣の車のドアにぶつけてしまったり、人の家やコンビニなどの塀に車をぶつけてしまったなど、小さな事故であっても警察に届けることが道路交通法で義務付けられています。
必ず、小さな事故であっても、相手がわからない場合でも、警察を呼び物損事故の届け出を出してください。
車や壁の修理は壊れ具合により示談で解決することもできます。
事故の修理がひどい場合には自動車保険を使用して相手の車や壁を修理を行うようにしましょう。警察を呼び、時間があればできる限り早めに自動車保険会社にも連絡してください。
自動車保険会社がそのあとの、示談や保険金の支払いについて対応してくれます。